自分は貯金を取り崩して毎月30万円投資していますが、自動積立はしていません。
その理由は、毎回ノーセルリバランスしながら買っているからです。
ノーセルリバランスすると、購入する金額が毎回変わってしまうので自動積立できません。
本当は楽なので自動積立にしたいんですけどね。
なぜそうまでしてノーセルリバランスしているかというと、単純に好きだからです。
何が好きかと言うと、安い資産を多めに買えているという感覚が好きなんですよね。
長い目で見て実際にそうなっているかどうかは別問題ですが。
ということで、今回は趣味の投資信託(ノーセルリバランスのメリットとデメリット)を書いていきます。
ノーセルリバランスとは?
ノーセルリバランスとは、簡単に言うと売らずに買うだけでリバランスすることです。
通常のリバランスは資産を売ったり買ったりしますが、ノーセルリバランスは売りません。
例えば、資産AとBに10万円ずつ投資して50%ずつのポートフォリオにしたとします。
資産 | 評価額 | 割合 |
資産A | 10万円 | 50% |
資産B | 10万円 | 50% |
そのまま放置して1年後に資産Aが12万円、資産Bが8万円になったとします。
資産 | 評価額 | 割合 |
資産A | 12万円 | 60% |
資産B | 8万円 | 40% |
これを10万円の追加投資でノーセルリバランスすると、次のようになります。
資産 | 評価額 | 割合 | 投資額 | 評価額+投資額 | 投資後の割合 |
資産A | 12万円 | 60% | 3万円 | 15万円 | 50% |
資産B | 8万円 | 40% | 7万円 | 15万円 | 50% |
このように、買うことだけで投資後の割合が50%ずつになるように調整します。
通常のリバランスでは資産Aを2万円売って資産Bを2万円買って調整しますが、それはしません。
売らない理由は儲かった場合に税金がかかるのがイヤだからです。
ノーセルリバランスのメリット
自分が考えるノーセルリバランスのメリットは、単純に安い資産を多く買えることです。
例えば、資産A~Dに10万円ずつ投資して25%ずつのポートフォリオにしたとします。
資産 | 評価額 | 割合 |
資産A | 10万円 | 25% |
資産B | 10万円 | 25% |
資産C | 10万円 | 25% |
資産D | 10万円 | 25% |
そのまま放置して1年後に資産Aが4万円、資産B~Dが12万円になったとします。
資産 | 評価額 | 割合 |
資産A | 4万円 | 10% |
資産B | 12万円 | 30% |
資産C | 12万円 | 30% |
資産D | 12万円 | 30% |
これを20万円の追加投資でノーセルリバランスすると、次のようになります。
資産 | 評価額 | 割合 | 投資額 | 評価額+投資額 | 投資後の割合 |
資産A | 4万円 | 10% | 11万円 | 15万円 | 25% |
資産B | 12万円 | 30% | 3万円 | 15万円 | 25% |
資産C | 12万円 | 30% | 3万円 | 15万円 | 25% |
資産D | 12万円 | 30% | 3万円 | 15万円 | 25% |
ここで注目してほしいのは、資産Aの投資額が他の資産より8万円も多いことです。
資産Aは1年前よりめちゃくちゃ評価額が下がりました。
10万円から4万円に下がったので、パーセンテージで言うと60%ダウンです。
もう大暴落に近いですよね。
その一方で、資産B~Dはちゃっかり2万円増えています。
なので、パーセンテージで言うと20%アップです。
1年前と比べて資産Aと資産B~Dのどちらが割安になったのかは一目瞭然でしょう。
当然資産Aの方です。
つまり、ノーセルリバランスをすることで割安になった資産を多く買えるということです。
ただ、あくまで前回投資してから持っている資産の中で割安になったという意味ですけどね。
長い目で見てどうなのかは別の話です。
ノーセルリバランスのデメリット
次に、自分が考えるノーセルリバランスのデメリットは次の3つです。
- 自動積立できない
- 計算が面倒くさい
- 儲からない場合もある
自動積立できない
ノーセルリバランスすると、1つ1つの投資信託の投資金額が毎回変わります。(トータルは同じですが)
なので、自動積立設定することはできません。
手動で毎回決めた日時に購入することになります。
それにより、買い忘れるリスクも多少あります。
自動積立ならシステムに異常でもない限り、そういうリスクはほぼないんですけどね。
計算が面倒くさい
もう1つ言えることは、ノーセルリバランスはハッキリ言って計算が面倒くさいですね。
先ほど表にしたような単純なものなら簡単ですが、実際はそんなことはありません。
1円単位、下手したら小数点の計算になります。
その計算を毎回手動でやるのは大変です。
そこでおススメなのは、表計算ソフトで関数を入れて自動計算させることです。
自分も自作したものを使っていますが、5年ほど前の話なのでどうやって作ったのか忘れてしまいました。
ただ、1度作ってしまえばあとは簡単です。
計算ソフトがあれば、1つ1つの投資金額を計算するのに5分もかかりません。
表計算ソフトがない人は「OfficeSuite」でも購入してください。
儲からない場合もある
ノーセルリバランスしながらの購入は、自動積立より儲からない場合も当然あります。
分かりやすいところで言えば、今の先進国株式と国内債券でノーセルリバランスするような場合ですね。
先進国株式は上がり続け、国内債券は下がり続けています。
国内債券が割安なのでしこたま買うことになりますが、今のところ上がる兆しは全く見えません。
いつか上がってくれればいいのですが、このままずっと上がらない可能性もあります。
そうなると、上がらない資産に貴重なお金をぶち込み続けることになってしまいます。
そんなことをしていたら全然儲かりません。
それなら普通に自動積立で先進国株式を買い続ける方がいいということになります。
それを防ぐためにはポートフォリオを見直して、国内債券の比率を下げるしかありませんね。
まとめ
今回は、趣味の投資信託(ノーセルリバランスのメリットとデメリット)を書きました。
ざっくりまとめると次のようになります。
- ノーセルリバランスとは?
簡単に言うと売らずに買うだけでリバランスすること。
売らない理由は儲かった場合に税金がかかるのがイヤだから。 - ノーセルリバランスのメリット
割安になった資産を多く買える。
ただ、あくまで前回投資してから持っている資産の中で割安になったという意味。 - ノーセルリバランスのデメリット
自動積立できない:買い忘れるリスクも多少あります。
計算が面倒くさい:1円単位、下手したら小数点の計算になります。
おススメなのは、表計算ソフトで関数を入れて自動計算させること。
儲からない場合もある:今の先進国株式と国内債券でノーセルリバランスするような場合。
国内債券が割安なのでしこたま買うことになります。
いつか上がってくれればいいのですが、このままずっと上がらない可能性もあります。

ということで、今回は終わりにします。