老後に備えてインデックス投資をしている人は多いと思います。
でも、実際に「取り崩す段階」になったときに、どうすればいいのか迷いますよね。
投資は続けていくことも大事ですが、使う段階でしくじると元も子もありません。
今回は、初心者でも実行しやすい出口戦略として「4%ルール」をベースに、取り崩しの考え方をやさしく解説していきます。
どこから取り崩す?口座ごとの優先順位を整理しよう
投資に使う主な口座には、次の3つがあります。
- 特定口座
- 新NISA口座
- iDeCo口座
これらはそれぞれ税金の仕組みが異なります。
取り崩す順番によって、支払う税金が大きく変わることもあります。
口座名 | 課税 | 特徴 |
特定口座 | 課税あり(約20.315%) | 売却益に税金がかかる |
新NISA口座 | 非課税 | 利益が非課税で保有期限なし |
iDeCo口座 | 受取時に税制優遇あり | 受け取り方次第で控除が使える |
豆知識:新NISAは「売らなければ非課税」で保有し続けられる強みがあります。
注意点:iDeCoは受け取り方によって税制の恩恵が異なるため、退職金や他の年金と併せて考える必要があります。
- 課税される特定口座から優先して取り崩す
- 非課税の新NISAは後回しが基本
- iDeCoは受け取り方のシミュレーションが大事
4%ルールとは?基本から実践までをやさしく解説
4%ルールとは、「元本の4%以内で生活すれば資産は長く持つ」というシンプルなルールです。
インデックス投資の出口戦略としてよく紹介されます。
このルールの根拠は、毎年の運用利回りが約6%で、物価上昇を差し引いた後に4%の取り崩しができれば資産は減らないという考え方です。
年度 | 資産額 | 取り崩し額(4%) | 備考 |
1年目 | 1億円 | 400万円 | 初年度の取り崩し額 |
2年目 | 1.1億円 | 440万円 | 資産が増加した場合 |
3年目 | 9000万円 | 360万円 | 資産が減少した場合 |
豆知識:年間4%は月利に換算すると約0.327%。毎月見直せば柔軟な対応が可能です。
注意点:相場の暴落が起きた直後に定額で取り崩すと、資産の目減りが加速することもあります。
- 定額方式は生活が安定するがリスクもある
- 定率方式は柔軟で長期安定につながる
- 毎月再計算すれば、変動に対応しやすい
まとめ:出口戦略は柔軟かつ安心できる形で
出口戦略をしっかり考えることは、投資の成功と安心した暮らしにつながります。
インデックス投資では、非課税口座を活用しながら取り崩す順番を工夫することで、税負担を軽減できます。
また、4%ルールを基本にしながらも、定額・定率の特徴を理解して、自分に合った取り崩し方法を見つけることが大切です。
急いで使い切るのではなく、無理のない計画でゆっくり資産を活かしていきましょう。
結果的に資産が残っても、それは安心材料のひとつです。
焦らずコツコツ、自分のペースで続けていくことが大切です。