【ジョン・レノン】ビートルズ後期の曲を独断と偏見でレビュー

音楽_タイトル

前回からの続きです。

The Beatles

「The Beatles」は1968年11月に発売されました。

ビートルズ9作目のアルバムです。

このアルバムはジャケットが真っ白なので、俗にホワイトアルバムと言われていますね。

ビートルズ最初で最後の2枚組のアルバムです。

このアルバムでジョンの作と思われる曲は12曲あります。

その中で名曲と言って良い曲は…、残念ながらありませんね。

「Dear Prudence」はドノヴァンから教わった3フィンガー・ピッキングの曲ですね。

まあ悪くはありませんけどね、悪くは…。

「Glass Onion」はビートルズの他の曲のタイトルがいくつか歌詞で出てきます。

だからどうだと言われればそれまでですが、なかなかカッコいい曲に仕上がっています。

「The Continuing Story Of Bungalow Bill」はジョンがいつもバカにしているポールの曲っぽい曲ですね。

聴くべきところはイントロのスパニッシュ・ギターでしょうか。

ヨーコの気持ち悪いボーカルも入っています。

「Happiness Is A Warm Gun」はマニアの間では名曲扱いされていますが、個人的には全くそう思いませんね。

ただ単に短い曲をつなぎ合わせただけのような…。

「I’m So Tired」は曲全体に疲れた感がよく表れており、なかなか良い曲です。

タバコをやめられずにいるジョンが、タバコを持ち込んだサー・ウォルター・ローリーを罵っている歌詞が好きです。

「Julia」は1枚目のラストを飾っている曲です。

ジュリアとはジョンの母親ですが、歌詞に「oceanchild」がありヨーコのことも歌っていますね。

まあ悪くはありませんが、音量が少し小さいですね。

「Yer Blues」は絶叫系の歌ですね。

ジョンはこういう曲を歌わせたら最高に上手いですね。

曲自体は大したことありませんが、ジョージの泣きのリードギターは聴く価値ありかも。

「Everybody’s Got Something To Hide Except Me And My Monkey」は勢いで作ったような曲ですね。

意味からすると「自分と自分の猿以外は隠し事をしている」なので、猿はヨーコのことだと勝手に思っていましたがどうなのでしょう?

「Sexy Sadie」はマハリシのことを皮肉った曲ですね。

大した曲ではありませんが面白いので、結局ジョンのホワイトアルバムの曲では1番多く聴いているかも。

「Revolution 1」は革命について歌った曲ですね。

テンポの速いバージョンは「Revolution」として、「Hey Jude」のB面で収録されています。

そこまで良い曲とは思えませんね。

「Cry Baby Cry」は子守唄のような感じですね。

聴いていたら眠くなってしまいます。

「Revolution 9」はどう表現したら良いのですかね?

良く言えば前衛的、悪く言えばただの雑音と言った感じです。

まあ詳しく知りたかったらYouTubeで聴いてみてください。

Yellow Submarine

「Yellow Submarine」は1969年1月に発売されました。

ビートルズ10作目のアルバムです。

このアルバムはアニメのサウンドトラックですね。

前半はビートルズの曲、後半はプロデューサーのジョージ・マーティンが作ったオーケストラの曲が入っています。

アニメ用と言うこともあり正規のアルバムから漏れた曲が入っているからか、ジョージの曲が2曲もあります。(いい曲なんですけどね)

ジョンの新しい作品は「Hey Bulldog」くらいですが、その場のノリで作ったような感じの曲です。

メロディーはシンプル、聴きどころはジョージのリードギターくらいですかね。

ジョンは出来に満足したようで、「Lady Madonna」とシングルA面を差し替えようと言い出したそうです。

しかし「すでに発売準備が整っていたため却下された」と、ジェフ・エメリックの本に書かれています。

相変わらずジョンは無茶苦茶ですね。

Abbey Road

「Abbey Road」は1969年9月に発売されました。

ビートルズ11作目のアルバムです。

実質的にビートルズ4人が集まって作った最後のアルバムですね。

ちょうどこのアルバムの制作にかかる頃、ジョンはヨーコと交通事故に遭ったそうです。

しかしアルバムには参加しており、貢献度と言う意味ではジョンもそこそこ頑張っていますね。

1曲目の「Come Together」はめちゃくちゃカッコいい曲ですね。

ジョンの曲の中でもかなり上位に来るカッコ良さです。

チャック・ベリーの「You Can’t Catch Me」に似ていると言われていますが、こちらの曲の方が断然良いのでどうでもいいです。

歌詞はアルバム付属の日本語訳では理解不能でしたが、次のサイトを見て「なるほどね」と思いました。

全部正解かどうかは分かりませんが、かなりいいところまで来ているのではないかと思われます。

「I Want You」は、昔のアルバムならボツにされていたような曲ですね。

メロディーは少なく単純です。

最後は同じフレーズを延々繰り返して、ノイズが大きくなってきたところでいきなりぶち切られて終わります。

まあ嫌い曲ではないです。

「Because」はベートーヴェンの「月光ソナタ」のコードを逆向きにして作った曲です。

ジョン・ポール・ジョージのコーラスが特徴ですが、個人的には苦手の部類に入る曲です。

ジョージハリスンは好きらしいですけどね。

「Sun King」「Mean Mr. Mustard」「Polythene Pam」はメドレーの曲です。

メドレーは前半部分がジョン・後半はポールという流れになっていますが、どちらかと言うと前半部分の方が好きです。

ジョージの変なリードギターが入っていますが、それがアクセントになっていて良いですね。

最後の「The End」ではポール・ジョージ・ジョンの順でリードギターを弾いていますが、ジョンは勢いだけで押し切っている感じですね。

個人的に順位を付けるとしたらジョージ・ポール・ジョンの順でしょうか…。

Let It Be

「Let It Be」は1970年5月に発売されました。

ビートルズ12作目のアルバムです。

このアルバムの録音自体は「Abbey Road」の前のようですが、事実上最後に発売されたラストアルバムです。

このアルバムでのジョンはやる気を失っていたためかオノヨーコに夢中になっていたためか、大した仕事はしていません。

しかし「One After 909」は若い頃に作った曲でしょうが、なかなかいい感じです。(ジョージのリードギターが)

一方ジョンはというと「Get Back」でリードギターを弾かせてもらっていますが、何とか頑張って弾いていますね。

テクニックなど細かいことは分かりませんが、なかなかいいソロを弾いています。

Past Masters

「Past Masters」はアルバムに収録されていないシングル曲などを寄せ集めたものです。

曲数が多いので、Vol.1とVol.2に分けられています。

Vol.1で外せないのがやはり「She Loves You」「I Want To Hold Your Hand」の2曲でしょうね。

これはビートルズを世界的に有名にした2曲なので、聴いたことある人も多いのではないでしょうか?

おそらく共作でしょうが、あの頃ならジョン主導で書いたことは間違いないでしょう。

スゴイと思うところは、デビューして間もない一番大事な時にこの2曲を作ったということです。

もう奇跡に近いですよね。

今聴くとそれほどいいとは思いませんが、まあ「そりゃ売れるでしょう」とは思います。

そこまで褒めておいてから言うのもアレですけど、自分はそれらより「I Call Your Name」の方が好きです、カッコいいので。

「I Feel Fine」もシングルになりましたけど、なかなかいい曲です。

Vol.2になるとポールばかりで、ジョンはあまり目立ちませんね。

この中でジョンの作品を選ぶとすると「The Ballad of John and Yoko」が1番好きですかね。

ロック調だけど淡々としている感じで、なかなか良い作品に仕上がっています。

ジョージとリンゴがいない時にジョンとポールだけで録音したそうですが、ポールがドラムを叩いています。

しかしリズムは取れていますが単調と言うか抑揚がないというか、やはりドラムはリンゴの方が数段いいですね、何となく。

ジョンのリードギターはところどころアクセントを入れるような弾き方ですが、ジョージはあまりそういうことやらないので、こういうプレイはジョンの方が上手いかも。

あと「Don’t Let Me Down」も悪くはありませんが、全体的に少し重過ぎるのであまり好みではありません。

ということで、今回は終わりにします。