FIREして3年目以降になると、税金や社会保険料に怯えることはなくなった。
最初の2年間でだいたいの金額がわかってきたからだ。
毎月の生活費自体も、FIREした当初と変わらず8万円ほどで安定している。
生活にかかるコストがほぼ把握できたことで、俺の関心はこの先資産が増えていくのか減っていくのかということへ移っていった。
現金振替から取り崩しへ

FIRE初期から続けていたのは、銀行口座にある現金を投資信託へ淡々と移し替える作業だった。
2023年までは、毎月特定口座に20万円と旧NISAに10万円。
2024年に新NISAが始まってからは、毎月30万円を新NISAへ投入する形に切り替えた。
そうしてハイペースで現金を移し続けた結果、投資に回すための現金は2025年の途中でついに尽きた。
もちろん最低限の生活防衛資金は残してたけどね。
ここからは特定口座と旧NISAを取り崩しながら、生活費と新NISAの投資資金を確保するフェーズに入った。
確定申告で気づいた罠

投資について変わったことがあるとすれば、2022年にiDeCoを始めたことくらいかな。
でもiDeCoはけっこう難しいよ。
今思えばしくじったなと思うことが2つあった。
退職所得控除額のオーバー
1つは、掛金をほぼ満額の月6万7000円にしたことだ。
6万7000円にした理由は特定口座より得だと思ったからだが、考えが浅かった。
俺は60歳までiDeCoを続けても加入期間が11年しか取れないので、退職所得控除額は440万円にしかならない。
なのに、たった4年でiDeCoの残高が570万円に膨れ上がってしまった。
このままでは、残り7年でさらに増えてしまう可能性が大だ。
そうなると、一時金受け取り時に税金が取られてしまうかもしれない。
それなら、特定口座より得だと思って、そこまで掛金を増やす必要はなかったんだよね……。
所得控除を狙った大失態
もう1つは、所得控除額が増えたことでそれを無理やり使い切ろうと思ったことだ。
iDeCoに月6万7000円入れていると、収入がなければ基礎控除と年金を合わせて150万円ほど所得控除額が余る。
それを使い切るために、俺は特定口座の投資信託を売って150万円の利益を出すことにした。
そうすればNISAの軍資金に使えるし、余った分は特定口座で買い直せばその分の評価額をリセットできる。
しかも源泉徴収された税金は、確定申告すればほぼ全額戻ってくる。
そのときはメリットしかないように思えたが、肝心なことを忘れていた。
それは健康保険料だ。
国民健康保険料には基礎控除しか適用されない。
おかげで、還付で戻ってきたお金の大部分が健康保険料の支払いで消えた。
さらに所得を申告したせいで住民税非課税世帯の枠から外れてしまい、高額療養費制度における医療費の自己負担限度額まで不利になるということが判明した。
何もしないことがFIREの最適解

結局、所得控除額を無理やり使って確定申告するのは1年だけでやめた。
そもそも特定口座の税金支払いは源泉徴収で完結しているし、確定申告さえしなければ、特定口座の譲渡益を国保や住民税の算定に含めずに済む。
つまり、税金を払っていても住民税非課税のままでいられるということだ。
いろいろ考えた結果、俺には余計なことをしない方が合っていると判断した。
ただ、膨れ上がっている特定口座の含み益を減らせなくなったのは残念だけどね。
ちなみに、iDeCoは今は最低額の月5000円に減額している。
ホントは0円にしたいところだが、5000円拠出しないと加入期間としてカウントされないからね。
相場に恵まれ8000万円突破

そんなドタバタもありつつも、日々の資金移動や取り崩し自体は淡々と継続してきた。
もちろん相場はずっと右肩上がりだったわけではない。
石破ショック、植田ショック、トランプ関税ショックなど、プチ暴落も経験した。
しかしだいぶ慣れてきたのか、そこで慌てて売るようなことはしなかった。
余計な売買をせずに市場に居続けた結果、FIREしてからの6年で資産総額は8000万円を突破した。
これは俺の投資が上手かったからじゃなくて、相場の上昇がほぼ全ての要因だと思う。
まとめ:8000万円でも消えない不安

FIRE3年目以降は支出の方もだいぶ落ち着き、相場の運にも恵まれて資産はかなり増えた。
それでも、お金に対する不安や悩みが消えることはないし、「これで絶対に大丈夫だ」という感覚には全くならないんだよね。
暴落に対する恐怖はいつになっても付きまとうし、資産が1億円を超えたとしてもなくならないだろう。
そう思うのは俺だけかもしれないけどね。
しかしiDeCoは始める前にもう少し考えればよかったなと思う。