【インデックス投資】アセットアロケーションに最適解はあるのか?

インデックス投資_積み上げられたコインとグラフ インデックス投資

私は2017年からインデックス投資を始めました。

「誰でもできる」「長期的に資産形成ができる」といった言葉に背中を押され、思い切ってスタートしましたが、最初につまずいたのがアセットアロケーション(資産配分)の考え方です。

インデックス投資は、ただ買えば終わりというものではありません。

どの資産にどれくらい投資するかを決めることが、将来の成果を大きく左右します。

しかし問題は、「どの資産が将来伸びるのか」が誰にも分からないということ。

この現実を前に、私は「正解が分からないなら、自分なりに納得できる答えを探すしかない」と考えるようになりました。

この記事では、そんな私自身の経験とともに、参考になるアセットアロケーションの事例や、初心者でも使える便利なツールを紹介していきます。

インデックス投資は資産配分がカギ

インデックス投資_歩いている人物と長い一本道

インデックス投資を成功させるうえで、アセットアロケーションは土台とも言える部分です。

どの資産にどれくらい投資するかによって、リスク(価格の変動)とリターン(利益の期待値)が決まります。

とはいえ、将来どの資産が上がるかを正確に予測するのは、プロでも難しいことです。

だからこそ、「正解」は存在しないとも言えます。

結局のところ、自分自身が納得できる資産配分を見つけるしかない――私はそう考えています。

豆知識:アセットアロケーションの「アセット」は資産、「アロケーション」は配分という意味です。英語では “Asset Allocation” と表記されます。
注意点:アセットアロケーションを考えるときは、今の収入や将来の支出、投資期間なども加味して判断することが大切です。
  • 資産配分で投資の方向性が決まる
  • 正解は人によって異なる
  • 自分に合った配分を見つけることが重要

公的年金運用の配分モデルを参考にする

インデックス投資_カレンダーと「積立」マーク

参考にしやすい例として、日本の公的年金を運用しているGPIFの資産配分があります。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、私たちの年金資産を長期で運用している機関で、非常に保守的かつ分散の効いたアセットアロケーションを採用しています。

表1:GPIFの資産配分(2020年4月以降)

資産クラス 配分比率
国内債券 25%
外国債券 25%
国内株式 25%
外国株式 25%

(出典:GPIF基本ポートフォリオ

GPIFは、4つの資産に均等に投資するシンプルな構成です。

ただし、価格の変動でバランスが崩れた場合は、あらかじめ決めた範囲内で調整(リバランス)します。

豆知識:GPIFの収益率(2001年〜2023年度末)は年平均4.24%で、かなり安定的です。
注意点:GPIFは年金資金の運用なので、個人投資家よりリスクを抑えた配分になっています。そっくり真似するだけでなく、自分の状況に合わせて調整しましょう。
  • 資産を4等分したシンプルな構成
  • 長期・分散投資の代表例
  • リバランスのルールが明確

楽ラップはロボアドで配分を提案

インデックス投資_分散された地球儀や複数の建物

楽天証券の「楽ラップ」は、ロボアドバイザーという仕組みを使って、あなたに合ったアセットアロケーションを自動提案してくれるサービスです。

最初に16の質問に答えると、性格や目的に応じた投資コースを選んでくれます。

運用コースは以下の5種類です。

  • 保守型
  • やや保守型
  • やや積極型
  • 積極型
  • かなり積極型

それぞれのアセットアロケーションは、マンスリーレポートで確認可能です。

株式中心のコースでも、債券やリートなどを取り入れており、リスクをある程度分散しています。

豆知識:リート(REIT)とは、不動産を対象にした投資信託です。株式のように取引される資産で、分配金も得られます。
注意点:楽ラップのリターンは、信託報酬(運用費用)や手数料を差し引いたあとで見ることが重要です。実際に得られる利益は見かけより少なくなる場合があります。
  • ロボアドで自動提案される
  • 自分に合ったリスクレベルを選べる
  • 各コースの配分は公開されている

👉 楽ラップ

私が選んだ「かなり積極型」の理由

インデックス投資_静かな部屋でノートPCを見る人

私は現在、楽ラップの「かなり積極型」に近いアセットアロケーションを参考にしています。

選んだ理由は単純で、将来的に最もリターンが期待できそうだと感じたからです。

株式中心ではありますが、債券やリートも適度に組み込まれており、完全な集中投資にはなっていません。

短期的な値動きがあっても、私は長期前提で投資しているため、あまり気にしていません。

豆知識:S&P500は米国の主要500社で構成される株価指数で、ここ数年高いリターンを出しています。ただし、集中投資のためリスクも高めです。
注意点:投資初心者がいきなり「かなり積極型」にすると、価格の下落に耐えきれず投資をやめてしまう可能性があります。段階的にリスクを取るのが安全です。
  • 高リスク・高リターンを狙った構成
  • 株式中心だが分散もされている
  • メンタル的な余裕も必要

👉 かなり積極型のマンスリーレポート

アセット配分の設計に便利な無料ツール

インデックス投資_山のように広がるインデックスのチャート

アセットアロケーションを考える際に便利なのが、「myINDEX 資産配分ツール」です。

自分の配分を入力すると、リスク、リターン、シャープレシオ(リスクあたりの効率)を自動で試算してくれます。

無料で使えるうえ、会員登録すれば最大5つまで配分を保存できます。

比較検討や見直しにも便利です。

豆知識:シャープレシオとは、リスクあたりのリターン効率を示す指標です。値が高いほど効率の良い資産配分と言えます。
注意点:このツールで出た数字はあくまで過去のデータに基づくものであり、将来の結果を保証するものではありません。
  • 無料でリスクとリターンを試算できる
  • 会員登録すると配分を保存できる
  • 初心者にも使いやすいインターフェース

👉 myINDEX 資産配分ツール

まとめ: 資産配分の考え方は正解より納得感

インデックス投資_歩いている人物と長い一本道

アセットアロケーションに正解はありません。

しかし、自分のリスク許容度や投資目的に合った「納得できる配分」を見つけることは可能です。

GPIFのような公的モデルや、楽ラップのようなロボアドを参考にしつつ、ツールを活用して自分なりのスタイルを築くのが賢いやり方です。

焦らず、ブレずに、自分に合った資産配分を少しずつ固めていきましょう。

アセット配分を今すぐ見直してみよう

インデックス投資をしている方も、これから始めようとしている方も、一度ご自身のアセットアロケーションを見直してみませんか?

まずは「myINDEX 資産配分ツール」などを使って、現在の配分が自分のリスク許容度や投資目的に合っているかを確認するのが第一歩です。

すでに投資を始めている方も、数年経つと考え方やライフステージが変わるものです。

そのタイミングでアセットアロケーションを調整することは、リスク管理と成果の最大化につながります。

公的年金のGPIFや、ロボアドの楽ラップの事例を参考にしながら、自分にとって無理のない投資を続けていきましょう。

※ツールの結果は過去のデータに基づいた試算であり、将来のリターンを保証するものではありません。