ハローワークの職業訓練説明会って何をする?内容・流れ・給付金のポイントと求職活動実績になる体験談

晴れた日に緑に囲まれた場所に立つ2階建ての白いハローワークの建物を少し離れた位置から見た場面 退職手続き

前回の記事では、ハローワークの職業相談で求職活動実績を作る方法について書きました。

今回はその流れで、もう1つの選択肢である「職業訓練説明会」に焦点を当ててみます。

この記事では、ハローワークの職業訓練説明会の概要と、実際に参加してみた感想を書いていきます。

職業訓練をやってみたい人や簡単に求職活動実績を作りたい人の参考になるかもしれません。

職業訓練と説明会の概要

自宅のリビングで中年の男性がノートパソコンを真剣な表情で見つめ、頭の上に「職業訓練」と書かれた青い吹き出しが浮かんでいる様子

職業訓練は、ざっくり言うと「どんなコースがあって・どれくらいの期間通って・学費や給付金がどうなっているか」という制度のかたまりです。

職業訓練説明会は、その制度全体の骨組みと、具体的な訓練コースの中身をまとめて教えてくれる場というイメージです。

 

職業訓練の種類と対象

職業訓練(ハロートレーニング)は、大きく分けると次の2種類があります。

  • 公共職業訓練(離職者向け)
    主に雇用保険を受給している求職者が対象で、ハローワークの指示や推薦を受けて受講するタイプの訓練です。
  • 求職者支援訓練
    雇用保険を受給できない人などが対象で、一定の条件を満たせば月10万円の職業訓練受講給付金などを受けながら通える訓練です。

自分がどちらの訓練に申し込めそうかは、「雇用保険をもらっているかどうか」「世帯の収入や資産」「就職活動の状況」などで変わってきます。

そのため、まずはハローワークで「自分の場合はどの訓練が対象になりそうか」を確認しておく必要があります。

 

訓練期間と学べる内容

訓練期間はコースによってかなり幅がありますが、離職者向けの職業訓練では、3か月前後から6か月前後のコースが多い印象です。

内容も地域によって違いますが、代表的な分野を挙げると、次のようなイメージです。

  • 事務・経理・パソコン
    パソコンの基礎、Word・Excel、簿記や経理の基礎などを学ぶコースです。
  • IT・Web・プログラミング
    プログラミングの基礎、Web制作、ネットワークやサーバーなど、IT系のスキルを学ぶコースです。
  • 介護・医療・福祉
    介護職員初任者研修など、介護や福祉の現場で働くための知識と技術を学ぶコースです。
  • 製造・建築・自動車など
    機械加工、溶接、建築系、自動車整備など、ものづくり系の実務スキルを学ぶコースです。

職業訓練説明会では、「この地域では今こういうコースがあります」「初心者向けなのか、経験者のスキルアップ向けなのか」といった説明がまとめて聞けます。

パンフレットだけでは分かりにくい「教室の雰囲気」や「講師の話し方」も、説明会に行くとある程度つかめます。

 

受講料・テキスト代などの費用

離職者向けの公共職業訓練や求職者支援訓練では、受講料や入学金は原則として無料です。

その代わり、次のような費用は自己負担になることが多いです。

  • テキスト代・教材費
    教科書や問題集、実習で使う材料費などです。
  • 資格試験の受験料
    簿記やIT系資格など、コース内で受験を勧められる試験の受験料です。
  • 通所の交通費・昼食代など
    一部の訓練では通所手当が支給されるケースもありますが、基本的には自分の生活費の中から賄う前提で考えておいた方が安全です。

説明会では、「このコースはテキスト代がいくらくらいかかるのか」「資格試験はどれくらい受けるのか」なども、担当者に質問すれば詳しく教えてもらえます。

 

失業保険・給付金との関係

生活費の面では、職業訓練と給付金の関係も重要なポイントになります。

離職前から雇用保険に入っていて、失業保険(基本手当)を受給しながら公共職業訓練に通う場合は、要件を満たせば次のような扱いになることがあります。

  • 訓練期間中も基本手当が支給される
  • 本来の給付日数を超えても、訓練修了まで給付期間が延長されることがある

一方、雇用保険を受給できない人などが求職者支援訓練を受講する場合は、収入や資産、就職活動の状況など一定の条件を満たせば、職業訓練受講給付金(月10万円+通所手当)が支給されるケースもあります。

自分がどの給付の対象になるか、いくらぐらい生活費のメドが立つのかは人によって大きく違います。

「制度のパンフレットを読む+ハローワークで自分の場合を確認する」のセットで見ておくくらいの意識を持っておくと安心です。

注意点:職業訓練を受ければ必ず給付金が支給されるわけではなく、収入や資産などの条件を満たさないと対象外になることも多いです。

厚生労働省「ハロートレーニング(公的職業訓練)のご案内」

 

(PR)

私の体験

教室の前方で若い男性がプロジェクターのスライドを指しながら説明し、手前の机には私服姿の男女が座ってプレゼンを真剣に聞いている様子

私は職業訓練説明会に参加するのは、けっこう好きでした。

普段は、職業訓練学校のプレゼンなどを見る機会がほとんどありませんからね。

参加したときは、どんな訓練学校があって、そこで何を教えているのかを興味深く聞いていました。

それで求職活動実績にもなるので、けっこうおいしかったですね。

 

早めに予約する

職業訓練説明会は、毎月1~2回くらいのペースで実施されています。

私のときは、自分の管轄のハローワークの一室が会場になっていました。

まあ、このあたりは地域によって多少違うかもしれません。

開催日時は、ハローワークのカレンダーで調べれば分かります。

参加するときはハローワークの受付で予約が必要ですが、求職活動実績としてカウントされることもあって、けっこう人気があります。

定員に達したら受付終了なので、参加したい人は早めに予約しておく方がいいと思います。

 

座って聞いているだけ

職業訓練説明会の時間は、だいたい2時間くらいだったと思います。

プレゼンする訓練学校の数は、そのときどきで変わります。

プレゼンの時間は1校につき10分くらいなので、訓練学校がたくさん来ているときは、全体としてはけっこう時間がかかります。

ただ、基本的には座って説明を聞いているだけなので楽ちんです。

プレゼンが終わった学校の担当者は後ろで待機しているので、他の学校のプレゼン中でも話を聞きに行くことが許されていました。

また、内容を知りたい学校のプレゼンが終わったあとは、途中で退席することも認められていました。

その辺は、割と融通が利く感じでしたね。

職業相談をするのが億劫な人は、こちらの方が気楽に求職活動実績を作れるかもしれません。

 

(PR)

まとめ:職業訓練説明会のポイント

明るいオフィスで私服の中年男性が赤い小さなハンコが押された白い紙を片手に持ち、もう片方の手で親指を立てて笑顔を向けている様子

この記事では、ハローワークの職業訓練説明会の概要と、実際に参加してみた感想を書きました。

私はプレゼンを見るのが好きな方なので、説明会そのものもなかなか面白かったです。

真剣に職業訓練への参加を考えている人にとっては、申し込む前に訓練内容やレベルについて説明を聞ける場として役立つと思います。

そこまで本気ではない人でも、「どんな学校やコースがあるのか知っておきたい」「ついでに求職活動実績も稼ぎたい」というときに、軽い気持ちで参加してみるのも悪くありません。

※本記事は2025年12月時点の情報です。最新情報は公式サイトをご確認ください。