気づいたら4,000万円貯まってた話──通帳も貯金額も、15年見てなかった

通帳を見て驚く30代男性が、4000万円の貯金残高に目を見開いている様子。そばには財布とお金袋があり、全体が柔らかい手描き風のイラストで描かれている。 お金・投資

私は20代後半から約20年間会社勤めをしましたが、その間に4,000万円ほど貯まりました。

特段無理もしていませんし、意識して節約していた記憶もないんですけどね。

この記事では、私がどうやって20年で4,000万円を貯めたか(貯まったか)を書いていきます。

再現性はないかもしれませんが、軽い読み物として気楽に読んでもらえればと思います。

貯金額を知らなかった

テーブルに座った30代の男性が、通帳を開いて思わず驚く表情を浮かべている。そばには財布とお金袋があり、全体が落ち着いた色合いの手描き風イラストで描かれている。

私が4,000万円を貯められた1番大きな理由は、自分の貯金額を長年まったく把握していなかったことだと思っています。

「そんなはずがない」と思う人もいると思いますが、実際に15年以上もの間、自分の貯金額を正確には知りませんでした。

その理由はこれから書いていきますが、おそらくこのやり方はもうできません。

最近は銀行もかなり厳しくなっており、たとえ親子であっても通帳から勝手にお金を動かすことは無理でしょうからね。

 

通帳は母に預けっぱなし

私は20代後半から15年以上、預金通帳を母親に預けていました。

その理由は、単純に自分で実家に入れるお金を銀行に行って下ろすのが面倒くさかったからです。

母親に預けておけば、毎月勝手に下ろしてくれますからね。

私自身はキャッシュカードでお金を引き出せましたので、通帳がなくても不自由しませんでした。

その後、私は転勤で実家を離れましたが、駐車場代などでまだ実家に毎月お金を入れていました。

そのため、転勤中も通帳は母親に預けたままになっていたのです。

結果的に、私は15年以上ものあいだ、通帳を母親に預けっぱなしにしていたことになります。

 

増えるたびに定期預金へ

私は給料の振込先を、その銀行の口座にしていました。

そのため、その口座の貯金額は毎月徐々に増えていく状態でした。

そんなあるとき、母親から「定期預金に移してもいい?」と聞かれました。

タイミングとしては、普通預金に200〜300万円ほど貯まったころです。

おそらく、銀行の営業担当から何か言われたのかもしれませんね。

粗品か何かがもらえるキャンペーンでもあったのでしょう。

私が「いいよ」と答えると、それからは普通預金が増えるたびに、定期預金への移動を提案してくるようになりました。

 

気づけば定期預金が増えていた

最初のうちは、母親も逐一「定期預金にしていい?」と確認してくれていました。

ところが、そのうち勝手に定期預金へ移すようになっていったのです。

その結果、ずっと「口座の残高が増えるといつの間にか減っている」という状態が繰り返されました。

これが数年間繰り返されているうちに、私は自分の定期預金の金額が分からなくなりました。

キャッシュカードで引き出すときに見られるのは普通預金の残高だけで、定期預金の残高は表示されませんからね。

 

通帳を見たら3,000万円!?

私は長い転勤生活を経たのち、再び実家に戻ってきました。

それからもしばらくは、預金通帳のことなどすっかり忘れていました。

しかし、私は投資を始めていたこともあって、ふとある時、自分の投資余力を知りたくなったのです。

そこで十数年ぶりに母親に、「そういえば、預金通帳を預けてたよね。あれ、見せてくれる?」と聞きました。

これまでの記憶から「200万円くらいずつ7〜8回は定期にしたはずだ……じゃあ1,500万円くらいはあるだろう」と思っていたのです。

ところが、実際に通帳を開いてみてびっくり。

そこには3,000万円もの金額が記帳されていたのです。

履歴を見てみると、なんと15回ほど定期に入れていました。

 

気づけば資産4,000万円に

私はそれ以外にも、普通預金や投資口座で約1,000万円ほどの資産を持っていました。

つまり、通帳の3,000万円と合わせて、合計で約4,000万円ほどになっていたわけです。

これを見たときに、目の前にFIREへの道が開けましたね。

しかし今から思うと、しっかりした母親で本当によかったと思います。

もし母親がどこかの新興宗教にでもハマっていたらと考えるとゾッとしますね。

私のお金は、全部お布施とか壺代に消えていたかもしれません。

父親に預けていたら、まず間違いなくパチンコと競馬で全部消えていたと思いますが(笑)

 

なぜ貯まったのか?を振り返る

テーブルに座った30代の男性が、通帳を見ながら考え込んでいる。頭の中には家や服、コインのイラストが浮かび、お金が貯まった理由を振り返っている様子が手描き風で描かれている。

自分では、特別な節約や資産形成を意識していたわけではありません。

しかし、今振り返ってみると、「これが意外と大きかったのかもしれない」ということがいくつか思い当たります。

ここでは、自分なりに気づいた「お金が貯まりやすかった理由」をいくつか挙げてみたいと思います。

 

社会人になってから家賃を払っていない

私が勤めていた会社は、毎月の給料は渋賃でした。

ところが、なぜか家賃補助に対してだけは妙に鷹揚だったのです。

転勤になると家賃を全額補助(上限はありましたが)してくれる上に、その範囲内であれば、光熱費や駐車場代も含んでOKという、かなり太っ腹な制度でした。

それだけでなく、転勤手当として毎月3万円ももらえました。

そして、地元ではずっと実家暮らし。

そう考えると、私は社会人になってから一度もまともに家賃を払ったことがないのです。

今になって振り返ってみると、それがお金が貯まりやすかった要因の1つだったような気がします。

 

ずっと独身だった

次に考えられる理由としては、やっぱり結婚していないということがあるのかなと思います。

これは私が強い意志でそうしてきたとか、ポリシーがあるとか、そういう話ではありません。

悲しいことに、今までそういう出会いがなかっただけです…。

ただ、食費、日用品、通信費、水道光熱費など、すべてがひとり分で済みますからね。

やはり、長い目で見るとかなり効いてくるんだと思います。

とはいえ、その辺は結婚相手にもよりますが…。

もし、使う以上に稼いでくれるようなパートナーと結婚していたら、今よりもっとお金が増えていた可能性もゼロではありません。

なので、結婚しなかったから良かったとは一概には言えませんが、結果として、固定費がずっと少なくて済んだというのは間違いなさそうです。

 

物欲がほぼゼロ

あとはやはり、物欲があまりないというのも大きな理由かなと思います。

なんせ、本当に物を買いませんからね。

服なんてユニクロでまとめ買いして、それを10年くらい普通に着ますし、車も中古オンリーで、新車なんか買ったことはありません。

なぜここまで物欲が薄いのか?と振り返ってみると、その理由は学生時代に貧乏だったからだと思います。

大学は地元ではなく、親からの仕送りも少なかったため、住んでいたのは風呂・トイレ共用のアパートでした。

当然ながら、エアコンなど付いているわけがありません。

お金がないときは、おかゆで飢えをしのいでいました。(同じ量の米でかさを増すため)

塩だけだとなかなか進まないんですが、味の素をちょっと振ると、これが意外とイケるんですよね。

やはり、味の素は偉大です(笑)

そんな環境で7年間も生活していたため、貧乏生活にはもう慣れっこです。

そのため、今も高いモノを買いたいとか、贅沢をしたいという気持ちはまったくありませんね。

気がつけば、それが自然と貯金につながっていたのかもしれません。

 

まとめ:20年で4,000万円が貯まった理由

通帳を手にした中年の男性が、満足そうに微笑みながら将来の生活を思い描いている。テーブルには財布とお金袋が置かれ、頭上にはコイン、家、服のイラストが浮かび、貯金の成果を実感している様子がやわらかな手描き風で描かれている。

この記事では、私がどうやって20年で4,000万円を貯めたか(貯まったか)を書きました。

個人的には貯金額を知らない、家賃を払わない、結婚しない、物欲がない、などが貯まった要因だと分析しています。

ただ、今考えると、3,000万円を投資せずに寝かせていたのが惜しまれるところですね。

その頃にインデックス投資を始めていれば、今頃は億の数字もチラついていたと思うんですけどね(笑)