何も考えずに会社を辞めると健康保険料で青ざめる…退職前に確認しておきたい3つの選択肢

退職後の健康保険料の請求書らしき封筒と書類をリビングのソファで見つめ、片手で額を押さえて青ざめている30代くらいの男性の横長イラストで、テーブルには保険証風のカードとマグカップが置かれ、背景にカレンダーや書類棚が見えるシーン。 退職手続き

会社にいるあいだは、健康保険料のことをじっくり考える機会はあまりないと思います。

そのまま退職してしまうと、あとから届く健康保険料の金額にびっくりする人も少なくありません。

この記事では、退職後の健康保険について、退職前に確認しておいた方がよいポイントを書いていきます。

これから退職を考えている人の参考になるかもしれません。

退職後に選べる健康保険は3つだけ

自宅のテーブルに座った30代くらいの女性が顎に手を当てて考え込むような表情で3枚のクリップボードを見つめており、クリップボードには医療や家族、人物を表すアイコンが描かれ、背景には観葉植物や棚、窓からの柔らかな光が入り、退職後の健康保険の3つの選択肢に悩んでいる雰囲気が伝わるシーン。

会社を辞めたあとの健康保険は、制度上は次の3つのどれかに入ることになります。

  • 任意継続健康保険
  • 国民健康保険
  • 家族の健康保険の被扶養者

ここから先は、細かい制度の話は横に置いて「保険料の決まり方」「扶養の有無」「いつまで使えるか」という共通のポイントだけを押さえていきます。

 

任意継続健康保険

任意継続健康保険は、退職前に入っていた会社の健康保険を、そのまま最長2年間だけ自分で続けられる制度です。協会けんぽや健康保険組合に、資格を失った日の翌日から一定期間内に手続きして加入します。

  • 保険料の決まり方
    退職前の標準報酬月額を基準に計算され、会社負担が無くなるぶん、在職中に自分が払っていた額のおよそ2倍になるケースが多いです。標準報酬月額は原則2年間同じ等級のまま使われるので、「退職前の収入ベースで決まった保険料がそのまま2年続くタイプ」と思っておけばOKです。
  • 扶養の有無
    在職中と同じように家族を被扶養者にできる協会けんぽもあれば、任意継続中の新しい扶養追加に制限がある健康保険組合もあります。ここは健康保険ごとにルールが分かれるポイントです。
  • いつまで使えるか
    利用できるのは最長2年間で、途中で他の健康保険に入るとその時点で任意継続は終了します。
豆知識:任意継続の保険料は、原則として2年間同じ標準報酬月額を使いますが、保険料率の改定や40歳到達による介護保険料の加算などで金額が変わることもあります。

 

国民健康保険

国民健康保険は、市区町村が運営している健康保険で、自営業や無職など会社の健康保険に入っていない人が対象になります。退職後に任意継続を使わない場合や、家族の扶養に入れない場合は、原則として国民健康保険に加入します。

  • 保険料の決まり方
    前年の所得や世帯の人数などを基に、自治体ごとに計算されます。多くの自治体では毎年4月から新しい年度の保険料が適用される仕組みです。
  • 扶養の有無
    扶養という考え方が無く、これまで家族の健康保険の扶養に入っていた人も、それぞれが新しく加入者として扱われます。国民健康保険に入る人数が増えるほど、その世帯の保険料も増えやすくなります。
  • いつまで使えるか
    他の健康保険(勤務先の健康保険や家族の扶養など)に入るまで、基本的には継続して加入する形になります。
注意点:国民健康保険の保険料は、多くの自治体で「4月〜翌年3月」を1年度として前年の所得を基に計算されます。保険料が通知されるタイミングや納付回数は自治体ごとに違うので、自分の市区町村の案内も一度確認しておくと安心です。

 

家族の健康保険の被扶養者

配偶者や親などが会社員で健康保険に加入している場合、その家族の被扶養者として健康保険に入れることがあります。この場合、自分は国民健康保険や任意継続ではなく、家族が加入している健康保険に一緒に入る形になります。

  • 保険料の決まり方
    多くの健康保険では、保険料は被保険者本人の標準報酬月額を基準に決まり、被扶養者の人数に応じて個別の保険料を取らない方式が一般的です。
  • 扶養の有無
    被扶養者になれるかどうかは、年間収入や働き方、生計を誰が維持しているかなどの条件で判断されます。具体的な基準は健康保険ごとの案内で確認する必要があります。
  • いつまで使えるか
    扶養の条件を満たしているあいだは継続して加入できます。収入が増えて条件を外れた場合は、自分で国民健康保険などへ切り替えることになります。

 

退職前に確認しておきたいこと

自宅のテーブルに座った30代くらいの男性が片手でこめかみを押さえながら書類をじっと見つめて考え込んでおり、横にはマグカップが置かれ、背景に観葉植物や本棚、カーテン越しの柔らかな光が差し込む、退職前に健康保険やお金のことを確認している雰囲気のシーン。

私は退職前に健康保険のことなど一切調べなかったので、総務に言われるまま任意継続を選びました。

おそらくそれで正解だったのですが、今考えると「無謀なことをしたな」と思います。

というわけで、私が「これは辞める前にやっておいた方がいい」と思うことを書いていきます。

 

扶養に入れるか確認する

健康保険には3種類ありますが、なんだかんだ言って1番おいしいのは扶養です。

誰かの扶養に入れるのであれば、自分で健康保険料を払う必要がなくなります。

タダでスタートできるなら、ここは外したくないところですよね。

ただ、扶養の条件は、扶養してくれる家族の健康保険によって微妙に違います。

「いけると思っていたのにダメだった」ということもありそうです。

私の場合は親もすでにリタイアしていたので、最初から扶養は選択肢にありませんでした。

これから会社を辞める人は、まず「誰かの扶養に入れるかどうか」だけでも先に確認しておくといいと思います。

 

任意継続の保険料を確認する

先ほども書いたように、私は総務に言われたまま任意継続を選びました。

しかし今思えば、ここで一度、任意継続の保険料を自分でも確認しておくべきでした。

実際に納付通知書が届いてみたら、毎月の納付金額が3万5400円。

さすがに固まり、「無職になったやつからこんなに取るんじゃねえ」と心の中で叫びました。

自分の任意継続の保険料は、給料明細を見ればだいたい分かります。

会社が半分負担しているので、今の健康保険料のほぼ2倍が目安になります。

知ったところで金額は変わりませんが、「退職後に毎月これくらい持っていかれる」という覚悟だけはできますからね(笑)

 

国保の保険料を確認する

もう1つの反省点は、国民健康保険料をまったく調べなかったことです。

国民健康保険料は、自分の市町村のホームページに計算方法が載っています。

ただ、ごちゃごちゃ書いていて、初めて見る人は「はあ?」という感じだと思います。

なので、源泉徴収票でも持って役所の窓口に行き、「退職したら国民健康保険料はいくらになりますか?」と聞いてしまった方が早いかもしれません。

私は実際に行っていないので、おそらくではありますが、目安くらいは教えてくれるのではないでしょうか。

 

扶養家族がいる場合の注意点

ここでもう1つ大事なのが、「扶養家族がいるかどうか」です。

国民健康保険には扶養という概念がありません。

なので、これまで扶養していた家族がいた場合、それぞれが新しい加入者としてカウントされます。

「自分の分だけ見たら国民健康保険の方が安いから」といって切り替えると、家族全員分の保険料が積み上がって、世帯全体では任意継続より高くつく可能性もあります。

扶養家族がいる場合は、国民健康保険に切り替える前に、「世帯全体で見た保険料がいくらになるか」を役所や健康保険の窓口で確認しておいた方がいいですね。

 

2年目の切り替えも検討する

任意継続は、会社を辞めてから最長2年間使えますが、保険料は原則としてそのあいだ変わりません。

退職前の所得をベースにした金額が2年続くので、けっこうお高いイメージです。

一方で、国民健康保険料は前年の所得で計算されます。

なので、退職した年の所得が少なければ、次年度の保険料はかなり下がる可能性があります。

そのため、退職時に任意継続を選んだとしても、「2年間このまま」で固定してしまうのは危険です。

確定申告のタイミングで次年度の国民健康保険料をざっくり計算して、「このまま任意継続で行くか、国保に切り替えるか」を一度考えた方がいいかなと思います。

 

まとめ:退職後の健康保険で青ざめないために

自宅のソファに座った30代くらいの男性が健康保険料の請求書のような書類を両手で持って目を見開き、片手で頬を押さえながら冷や汗を流して青ざめており、テーブルにはマグカップとスマホが置かれ、背景に観葉植物や棚が見える、退職後の保険料の金額にショックを受けている場面。

この記事では、退職後の健康保険について、退職前に確認しておいた方がよいポイントを書きました。

誰かの扶養に入れない場合は、任意継続か国民健康保険を選ぶことになります。

どちらを選ぶにしても、保険料は退職前の所得をベースに計算されるので、退職1年目はそれなりの覚悟が必要です。

何も考えずに退職すると、私のように健康保険料の通知書に書かれた金額を見て青ざめることになります(笑)