サラリーマンは、普通の会社なら毎年いくらかの昇給があると思います。
しかし、最近では年功序列が崩壊して成果主義になりつつあります。
そうなると、昔のように黙っていても昇給することはなくなるでしょう。
これからの時代は、自分でベースアップ分を稼ぎ出さなければいけません。
その方法としては副業・投資などがありますが、今回は投資に絞って考えてみます。
要は「いくら投資すればベースアップ分を賄えるのか?」です。
ということで、今回は趣味の投資信託(会社のベースアップ分を投資で増やすには?)を書いていきます。
会社員の平均昇給金額
まず、サラリーマンがどのくらい昇給しているのかを調べます。
こういう時は、厚生労働省のデータを参考にするのが1番確実です。
15ページありますが、昇給額は5ページの「表2」に載っています。
1番上の「計」が全体の平均です。
令和3年の昇給金額は4694円/月、昇給率は1.6%となっています。
ちなみに令和2年の昇給金額は4940円/月、昇給率は1.7%となっています。
前年より下がってしまいましたね。
感想としては「1年間汗水たらして働いてもこの程度か…」という感じです。
これくらいのベースアップでは、昨今の物価の上昇に追い付いていないような気がしますが…。
それはいいとして、毎月4694円を賄うにはどのくらい投資すればいいのか計算してみます。
投資の条件
まずは投資の条件を決めます。
利回りと投資の方法について決めます。
利回りは6%で計算
投資の計算で1番重要なのは利回りです。
利回りが1%変わるだけで、計算結果が大きく変わってしまいます。
なので、現実に即した利回りに設定しなければいけません。
ということで「myINDEX 資産配分ツール」を使います。
これで確認したところ、インデックス投資で使う主要な8資産の平均利回りは6.7%です。
※2003年4月末-2023年4月末、円ベース
実際の投資ではそこから信託報酬などが引かれるので、利回りは6%で計算することにします。
受取型と再投資型で分ける
次に投資方法ですが、受取型と再投資型の2種類で計算します。
どちらにするかで、同じ利回りでも運用益(増えるお金)が変わってきますからね。
受取型と再投資型の違いは次のようになります。
- 受取型
運用益を全部使う。 - 再投資型
運用益を使わずに再投資する。
受取型
それでは受取型の計算をしていきます。
試しに1万円の投資で計算してみます。
1万円を6%の利回りで運用すると、1年後には1万600円になります。
増えた600円を12ヶ月で割ると50円です。
つまり、1年平均では1万円は毎月50円生み出すことになります。
今回欲しい金額は4694円なので、それを基に計算すると93万8800円になります。
よって、受取型で毎月4694円生み出すには93万8800円の投資が必要という結果が出ました。
なかなか大きな金額ですね。
再投資型
次に再投資型で計算していきます。
再投資型の場合は儲かったお金を再投資するので、毎年元本が増えていきます。
なので、受取型のような計算はできません。
72の法則を使う
いろいろな計算方法があると思いますが、今回は「72の法則」を使って計算します。
72 ÷ 金利(%) ≒ 投資期間(年数)
72を金利で割れば、元本が2倍に増える年数をざっくり計算できます。
金利と利回りは同じようなものなので、そのまま置き換えます。
72を6で割ると12になるので、利回り6%では12年で元本が2倍に増えることになります。
12年縛り
試しに1万円の投資で計算してみます。
1万円を利回り6%で運用すると、12年後には2万円になります。
増えた1万円を144ヶ月(12年)で割ると約69円です。
つまり、12年平均では1万円は毎月69円ほど生み出すことになります。
今回欲しい金額は4694円なので、それを基に計算すると67万5936円になります。
よって、12年の再投資型で毎月4694円生み出すには67万5936円の投資が必要という結果が出ました。
投資金額は、受取型の時よりずいぶん少なくなりました。
ただし、増えたお金は再投資するので12年間1円も使わないのが条件です。
24年縛り
今度は24年で計算してみます。
12年で2倍になるということは24年では2倍の2倍、つまり4倍になるということです。
1万円を利回り6%で運用すると、24年後には4万円になります。
増えた3万円を288ヶ月(24年)で割ると約104円です。
つまり、24年平均では1万円は毎月104円ほど生み出すことになります。
今回欲しい金額は4694円なので、それを基に計算すると45万624円になります。
よって、24年の再投資型で毎月4694円生み出すには45万624円の投資が必要という結果が出ました。
受取型は93万8800円でしたので、半分以下の金額で済むことになります。
再投資のパワーを実感できますね。
ただし、増えたお金は再投資するので24年間1円も使わないのが条件です。
まとめ
今回は、趣味の投資信託(会社のベースアップ分を投資で増やすには?)を書きました。
ざっくりまとめると次のようになります。
- 会社員の平均昇給金額
令和3年の昇給金額は4694円/月、昇給率は1.6%。 - 投資の条件
利回りは6%で計算:インデックス投資で使う主要な8資産の平均利回りは6.7%。
実際の投資ではそこから信託報酬などが引かれる。
受取型と再投資型で分ける:受取型と再投資型の違い。
・受取型:運用益を全部使う。
・再投資型:運用益を使わずに再投資する。 - 受取型
1年平均では1万円は毎月50円生み出す。
毎月4694円生み出すには93万8800円の投資が必要。 - 再投資型
72の法則を使う:今回は「72の法則」を使って計算。
72 ÷ 金利(%) ≒ 投資期間(年数)
利回り6%では12年で元本が2倍に増える。
12年縛り:12年平均では1万円は毎月69円ほど生み出す。
毎月4694円生み出すには67万5936円の投資が必要。
24年縛り:24年平均では1万円は毎月104円ほど生み出す。
毎月4694円生み出すには45万624円の投資が必要。

ということで、今回は終わりにします。