【ジョージ・ハリスン】ビートルズ後期の曲を独断と偏見でレビュー

音楽_タイトル

前回からの続きです。

Magical Mystery Tour

「Magical Mystery Tour」は1967年12月に発売されました。

テレビ番組のサウンドトラックですが、米国版ではアルバムみたいな形になっています。

ジョージはここではただ1曲、「Blue Jay Way」という曲を発表しています。

曲的にはインドではありませんが当時流行ったサイケ丸出しと言った感じになっており、ハッキリ言って退屈な曲です。

まあ他のテレビに使われた曲も「I Am The Walrus」を除けば大したことがないと言ってしまえばそれまでですが、その中でもどうもパッとしませんね…。

The Beatles

「The Beatles」は1968年11月に発売されました。

ビートルズ9作目のアルバムです。

このアルバムはジャケットが真っ白なので、俗にホワイトアルバムと言われていますね。

このアルバムでジョージが発表した作品は4曲ありますが、この中で物凄い曲を1曲発表しています。

それは「While My Guitar Gently Weeps」と言う曲です。

この曲はこの2枚組のアルバムでも間違いなくベストの曲であり、とてつもなくカッコいい曲でもあります。

ビートルズで一番良い曲がこれだという人がいても、全く驚きませんね。

この曲はなぜかエリック・クラプトンがリードギターを弾いていますが、これがまさに名演奏で曲にピッタリ合った泣きのギターを披露しております。

しかしアルバムに収められたバージョンがベストかと言うと必ずしもそうではなく、個人的にはアコースティックのアンソロジー3バージョンの方がはるかに好きです。

まあどちらがいいかは好みの問題だと思いますが、アコースティックバージョンを聴いたことがないという方は一度聴いてみることをおススメします。

さてその他の3曲についても触れなければいけませんが印象をひと言ずつ言うと、「Piggies」はバロック調で佳曲だが小曲、「Long, Long, Long」は音が小さくて聴こえない、「Savoy Truffle」は音だけカッコいいけど曲は平凡、と言う感じですかね。

まあ全員が好きなようにやっていて、まとまりがないというのがこのアルバムの全体的な印象です。

Yellow Submarine

「Yellow Submarine」は1969年1月に発売されました。

ビートルズ10作目のアルバムです。

このアルバムはアニメのサウンドトラックですね。

前半はビートルズのアニメ用の曲、後半はビートルズのプロデューサーであるジョージ・マーティンのオーケストラになっています。

アニメ用と言うこともあり要はアルバムから漏れた曲が入っているからか、ジョージの曲が2曲も入っています。

しかしひどい曲が入っているのかと言うと決してそんなことはなく、少なくとも「It’s All Too Much」はサイケデリックの中では良い曲だと言っていいでしょう。

この曲はアレンジがもろサイケで歌詞もシュールであり、時間も6分25秒あるという長い曲です。

しかし聴いているとそれほど長くは感じず、最初から終わりまで普通に聴けます。

この辺が同じく時間が長い「Within You Without You」や「Hey Jude」(失礼)と違うところです。

あくまで個人的な意見ですので悪しからず。

もうひとつの「Only A Northern Song」は、最初に聴いた時メロディが「I Want To Tell You」に似ていると思いました。

どこが似ていると思ったかは思い出せませんけどね。

しかしこの曲は聴いていても大したことない曲だと分かりますが、なぜかけっこう好きなんですよね。

ビートルズの中でも聴いた回数は30位くらいには入ります。

理由は…、考えてもよく分かりませんがサビの淀みないメロディはなかなかいいですよね。

歌おうとしても息が持ちません。(特に2回目)

イントロの入りは変だと思いますが。

Abbey Road

「Abbey Road」は1969年9月に発売されました。

ビートルズ11作目のアルバムです。

実質的にビートルズ4人が集まって作った最後のアルバムですね。

このアルバムでのジョージはと言うと「やりました、ついにジョンとポールを追い抜きました」と言う感じです。

このアルバムでジョージは2曲のスペシャルな曲を発表しています。

まず「Something」はひと言で言って完璧なバラード。

ジョージの歌とリードギターも、ポールのベースとコーラスも、リンゴのドラムスも完璧と言うしかありません。

ジョンはこの曲ではあまり貢献していませんが、この前に流れる「Come Together」で実にいい仕事をしているんですよね。

個人的にはアルバム冒頭の「Come Together」から「Something」の流れは、もうメドレーのようなものだと思っています。

このアルバムの後半部分にある、意図して作られたメドレーとは比べ物になりませんね。

もう1曲「Here Comes The Sun」も何ともキレイなメロディの曲ですよね。

まあ「よくこんなメロデイを思い付くな」と言う感じですが、ポールの作るメロディとはまた少し違う、何となく温かみのあるメロディですよね。

確かに春になって陽が差して来るのを想像できるようなメロディであり、個人的に3月に聴きたい曲No.1ですね。

Let It Be

「Let It Be」は1970年5月に発売されました。

ビートルズ12作目のアルバムです。

このアルバムの録音自体は「Abbey Road」の前のようですが、事実上最後に発売されたラストアルバムです。

このアルバムでジョージは2曲を発表しています。

曲の出来はまあ普通と言ったところでしょうか。

「I Me Mine」はメロディだけを聴くと非常に美しい曲なのですが、アレンジがやや重い感じがして損をしているような気がしますね。

「For You Blue」は気楽に演奏している軽いブルースという感じですね。

曲自体はごく普通と言った感じですが、ジョンが頑張ってスライドギターを弾いているのを間奏で「Go, Johnny, Go!」と応援したり楽しい雰囲気になっています。

Past Masters

「Past Masters」はアルバムに収録されていないシングル曲などを寄せ集めたものです。

曲数が多いので、Vol.1とVol.2に分けられています。

ジョージは残念ながらVol.1への収録曲はありませんが、Vol.2になると2曲ばかり入っています。

「The Inner Light」は「Lady Madonna」のB面に入った曲です。

メロディはキレイなのですが、いかんせんインド臭が強いので個人的には好みではありません。

「Old Brown Shoe」は「The Ballad of John and Yoko」のB面に入った曲ですが、こちらも特に良い曲だとは思いませんね。

印象としては「早口の曲だな」と思うくらいですね。

この曲ではポールが合いの手で「ヘイ!」とか言っていますけど、果たしてジョージは許可したのでしょうか?

普通自分の曲で勝手にそんなことされたらイヤだと思うのですが…。

まあ確かにアクセントにはなっていますけどね。

ということで、今回は終わりにします。