いろいろな条件で資産が5000万円に増えるまでの期間を調べてみました。
インデックス投資の運用利回り
資産を5000万円に増やすといっても、別に貯金で増やすわけではありません。
当然投資で増やすわけですが、最初にどのくらいの運用利回りで計算するのが妥当なのかを知る必要があります。
というわけで、ここ最近のインデックス投資の運用利回りについて簡単に調べておきます。
人によっていろいろな計算方法があると思いますが、ここでは世界の主要な8資産の平均を取ります。
世界の主要な8資産については、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」という投資信託で選ばれている資産を使います。
他にも8資産均等型の投資信託はいくつかありますが、選ばれている資産はほとんど同じです。
なので、これがもっとも無難な8資産と言っても良いでしょう。
その8資産の年率平均リターンを次のサイトで調べていきます。
上記のサイトは各資産のリターンを簡単に調べられる、とても便利なサイトです。
無料登録すれば誰でも使えます。
このサイトによると、8資産の過去20年実績データ(2001年12月末-2021年12月末、円ベース)の年率平均リターンは次のようになっています。
- 国内株式:年率平均リターン:5.3%
- 先進国株式:年率平均リターン:8.2%
- 新興国株式:年率平均リターン:9.2%
- 国内債券:年率平均リターン:1.5%
- 先進国債券:年率平均リターン:4.3%
- 新興国債券:年率平均リターン:7.2%
- 国内リート:年率平均リターン:9.2%
- 先進国リート:年率平均リターン:9.3%
この8資産の年率平均リターンを足して8で割ると6.775%になります。
これがこの20年間の8資産の平均リターンです。
しかし、これはあくまでインデックス(指数)の値です。
実際の投資信託の運用利回りは、ここから信託報酬が引かれます。
インデックスファンドの信託報酬は年率で0.3%ほどもありません。
ということで、ここ20年ほどのインデックス投資の運用利回りは約6%ということにしておきます。
資産が5000万円になるまでの期間
運用利回りが分かったところで、次に資産が0円から5000万円に増えるまでの積立期間を計算していきたいと思います。
自分で計算すると間違えるかもしれませんので、次のサイトを使います。
楽天証券のページですが、4パターンのシミュレーション方法が用意されています。
こういうのがあると助かりますね。
楽天証券は個人的におススメの証券会社ですが、公式サイトから口座開設しては損します。
モッピー経由での口座開設が断然お得です。
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毎月積立額と運用利回り
この記事は元々前回記事の続きで、FIRE(早期リタイア)のためのものでした。
しかし、いろいろな方が読んでいると思いますので少し条件を広げます。
ということで、下記のように調べていきましょう。
- 毎月積立額は1万円から20万円の20通り
- 運用利回りは3%から7%の5通り
合計100通りの積立期間を調べます。
たくさん調べた方が相対的に比較もしやすくなりますからね。
運用利回りは先ほど約6%と書きましたが、これからさらに相場が好調になることを期待して7%まで調査します。
また逆に「将来的に3%になるのではないか?」という慎重な方もいらっしゃると思いますので、3%まで調査します。
2%も調べようと思いましたが、積立期間が人間の寿命を超えてきそうなので割愛します…。
積立期間一覧表
早速ですが、資産が0円から5000万円に増えるまでの積立期間を表にまとめてみました。
必要な積立期間を分かりやすくするため、20年未満・20~30年未満・30年以上で色分けしています。
毎月積立額 | 運用利回り3% | 運用利回り4% | 運用利回り5% | 運用利回り6% | 運用利回り7% |
1万円 | 86年10ヶ月 | 71年11ヶ月 | 61年10ヶ月 | 54年5ヶ月 | 48年10ヶ月 |
2万円 | 66年1ヶ月 | 55年11ヶ月 | 48年10ヶ月 | 43年6ヶ月 | 39年4ヶ月 |
3万円 | 54年10ヶ月 | 47年1ヶ月 | 41年6ヶ月 | 37年4ヶ月 | 34年 |
4万円 | 47年4ヶ月 | 41年1ヶ月 | 36年7ヶ月 | 33年1ヶ月 | 30年4ヶ月 |
5万円 | 41年10ヶ月 | 36年9ヶ月 | 32年11ヶ月 | 29年11ヶ月 | 27年6ヶ月 |
6万円 | 37年7ヶ月 | 33年3ヶ月 | 30年 | 27年5ヶ月 | 25年4ヶ月 |
7万円 | 34年2ヶ月 | 30年6ヶ月 | 27年8ヶ月 | 25年5ヶ月 | 23年6ヶ月 |
8万円 | 31年5ヶ月 | 28年2ヶ月 | 25年8ヶ月 | 23年8ヶ月 | 22年 |
9万円 | 29年1ヶ月 | 26年3ヶ月 | 24年 | 22年2ヶ月 | 20年8ヶ月 |
10万円 | 27年1ヶ月 | 24年7ヶ月 | 22年7ヶ月 | 20年11ヶ月 | 19年7ヶ月 |
11万円 | 25年4ヶ月 | 23年1ヶ月 | 21年4ヶ月 | 19年10ヶ月 | 18年7ヶ月 |
12万円 | 23年10ヶ月 | 21年10ヶ月 | 20年2ヶ月 | 18年10ヶ月 | 17年8ヶ月 |
13万円 | 22年6ヶ月 | 20年8ヶ月 | 19年2ヶ月 | 17年11ヶ月 | 16年10ヶ月 |
14万円 | 21年4ヶ月 | 19年8ヶ月 | 18年3ヶ月 | 17年1ヶ月 | 16年2ヶ月 |
15万円 | 20年3ヶ月 | 18年9ヶ月 | 17年5ヶ月 | 16年5ヶ月 | 15年6ヶ月 |
16万円 | 19年3ヶ月 | 17年10ヶ月 | 16年9ヶ月 | 15年9ヶ月 | 14年10ヶ月 |
17万円 | 18年5ヶ月 | 17年1ヶ月 | 16年 | 15年1ヶ月 | 14年4ヶ月 |
18万円 | 17年7ヶ月 | 16年5ヶ月 | 15年5ヶ月 | 14年7ヶ月 | 13年10ヶ月 |
19万円 | 16年10ヶ月 | 15年9ヶ月 | 14年10ヶ月 | 14年 | 13年4ヶ月 |
20万円 | 16年2ヶ月 | 15年2ヶ月 | 14年4ヶ月 | 13年7ヶ月 | 12年11ヶ月 |
表の読み方
基本的な表の読み方としては、次のように見ると分かりやすいと思います。
- 運用利回り6%の列で積立年数を探す
- 左にスライドして毎月積立額を確認する
例えば運用利回り6%で20年以内にFIREしたいなら、19年10ヶ月のセルから左にスライドすると毎月積立額が11万円必要だということが分かります。
最初から毎月積立額が決まっている場合は、横に見ていけば運用利回りごとの積立年数が分かります。
例えば毎月10万円の積立なら、19年7ヶ月~27年1ヶ月ほどかかるという感じですね。
少し意外だったこと
今回この表を作っていて意外に思ったことが2つありました。
それは下記の2つです。
- 運用利回りが高くても、それほど積立期間が短くならない
- 毎月積立額を増やしても、それほど積立期間が短くならない
1については毎月積立額11万円を見ると、運用利回り6%では19年10ヶ月ですが3%でも25年4ヶ月となっています。
運用利回りが2倍でも、期間は5年6ヶ月しか短縮しないんですよね。
もっと差が付くと思っていましたが、少し意外でした。
2については運用利回り6%で見ると、毎月積立額11万円では19年10ヶ月ですが12万円でも18年10ヶ月となっています。
毎月1万円積立額が多いのに、期間は1年しか短縮しないんですよね。
それならわざと1年遅らせて、毎月1万円余計に使うのもアリのような気もします。
皆さんはどこを目標に置きますか?
FIREを目指すならファイナンシャルプランナーの勉強くらいはしておきましょう。
ということで、今回は終わりにします。