インデックス投資を始める時は、まずアセットアロケーションを決めなければいけません。
8つの資産を知る
まずアセットアロケーションとは何なのかというと、簡単に言えば資産配分のことです。
アセットが資産、アロケーションが配分という意味です。
要はどの資産にどのくらい投資するか決めることをアセットアロケーションといいます。
そうは言っても、資産にはどんな種類があるのかよく知らないという人もいるかもしれません。
インデックス投資でよく購入されている資産には次の8つがあります。
- 国内株式
- 先進国株式(日本を除く)
- 新興国株式
- 国内債券
- 先進国債券(日本を除く)
- 新興国債券
- 国内リート
- 先進国リート(日本を除く)
国内とは日本のことを指し、リートとは不動産のことです。
インデックス投資では、だいたいこの8つの資産でアセットアロケーションを作ることになります。
リスク・リターンを知る
上記の8つの資産は、大きく分けると次のように分類されます。
- 資産の種類
株式・債券・リート - 地域
国内・先進国・新興国
資産の種類も地域も3つに分類されます。
そしてそれぞれの資産が独自の値動きをしており、リスク・リターンの数値も異なります。
リターンとは、過去にどのくらい上がっていたか(下がっていたか)を表したものです。
あくまで過去のものですので、今後も必ずそうなるとは限りません。
リスクとは、リターンがどのくらい上下にブレていたのかを表したものです。
リスクと聞くと大損して破産するようなイメージですが、そうではありませんので注意してください。
過去20年のデータを見ると、各資産のリターンとリスクの大きさは次のような傾向があります。
- リターンの大きさ
リート > 株式 > 債券
新興国 > 先進国 > 国内 - リスクの大きさ
リート > 株式 > 債券
新興国 > 先進国 > 国内
これを見れば分かるように、リターンが大きい資産ほどリスクも大きくなっています。
リターンが大きい資産は大きく右肩上がりでしたが、上下にも大きくブレていたということです。
なので、1番下にブレている時は元本割れしていた可能性もあります。
逆にリターンが小さい資産はリスクも小さいので、それほど右肩上がりでない代わりにブレも少なかったということです。
8資産のリターンとリスク
それでは実際に、8資産のリターンとリスクがどれほどの数値なのか調べてみます。
次の便利ツールを使って調べます。
上記のツールで調べた結果、次のようになりました。(2002年3月末-2022年3月末、円ベース)
- 国内株式:リターン5.0%、リスク17.1%
- 先進国株式:リターン8.3%、リスク19.1%
- 新興国株式:リターン8.6%、リスク22.5%
- 国内債券:リターン1.4%、リスク1.9%
- 先進国債券:リターン4.4%、リスク8.7%
- 新興国債券:リターン6.7%、リスク11.6%
- 国内リート:リターン8.6%、リスク17.9%
- 先進国リート:リターン9.1%、リスク21.0%
どうでしょうか?
想像していたより高かったでしょうか?
それとも低かったでしょうか?
ここで勘違いしそうなのはリターンの値ですが、ここで書いているのは年率平均リターンです。
例えば国内株式で言うと、20年かけて5%増えたわけではなく20年の平均で毎年5%増えたということです。
20年では、なんと164%も増えています。
これを見ると分かるように、どの資産も銀行預金とは比較にならないくらい増えていますよね。
これを知ったら金利0.00…%の銀行預金などできなくなると思うんですけどね。
まあ個人的にそう思うだけで、自分のお金をどうしようと個人の勝手ですので何も言いませんが。
もちろん今後はどうなるか分かりませんけどね。
アセットアロケーションは自己責任
ここまでインデックス投資で使う資産の種類とリスク・リターンについて、ざっと説明してきました。
あとはそれを踏まえてアセットアロケーション(資産配分)を作っていくだけです。
ただし自分に言えるのはここまでで、どのようにアセットアロケーションを作るかについては何もアドバイスできません。
なぜかというと、今後どの資産がどれだけ増えてどの資産が減るのか全く分からないからです。
と言うよりも、明日どうなるかすらよく分かりません。
明日のことでさえ分からないのですから、正しいアセットアロケーションなど絶対に分かりません。
もし1度だけでも明日のことが分かったら大儲けできるんですけどね。(その時はロト7を買います)
というわけで、アセットアロケーションの作成は自己責任でお願いします。
投資で1番重要な部分
アセットアロケーションの作成は、インデックス投資において1番重要な部分です。
運用成果の9割がアセットアロケーションで決まると言われていたりしますからね。
なので失敗を避けなければいけませんが、それには猛勉強するしかありません。
何を勉強すれば良いかと言うと、資産運用ならFP(ファイナンシャルプランナー)が1番良いと思います。
勉強ついでに資格取得も目指してみたらいかがでしょうか?
勉強していくうちに、自分が納得できるアセットアロケーションも作れるようになるでしょう。
基本は分散投資
先ほどから書いているように、投資にはリスクが付きものです。
そうは言っても人生は1度しかありませんからね、できるだけリスクを減らさなければいけません。
ではどうやってリスクを下げるかと言うと、1つの方法として分散投資というものがあります。
このことは金融庁のサイトにも載っています。
分散投資には、次の3つの方法があります。
- 資産・銘柄の分散
- 地域の分散
- 時間の分散
この中で「時間の分散」は購入方法ですので、とりあえず今回は関係ありません。
アセットアロケーションに関係するのは「資産・銘柄の分散」「地域の分散」です。
まさに8つの資産をまんべんなく買うことがリスク軽減に繋がるということです。
まあその分リターンも減ってしまうわけですけどね。
最近よく米国株式(S&P500)だけ買えばいいと言っている人もいますが、個人的には賛同しません。(先のことは分かりませんが)
平均でいいなら8資産均等
もう少し分散投資を突き詰めて考えると、平均点でいいなら8資産を均等に買えばいいということになります。
要は何も考えず、8つの資産を12.5%ずつ買うということですね。
そうすればリターンもリスクも8資産のちょうど平均、ど真ん中を取れます。
それでも過去20年のデータでは、6.5%ほどのリターンになりましたからね。
十分すぎるほどの実績だと思いますので、考え方としては全然アリだと思います。
8資産に12.5%ずつ投資するインデックスファンドもいくつかありますからね。
いろいろ悩ましいと思いますが、頑張って自分が納得するアセットアロケーションを完成させましょう。
アセットアロケーションが完成したら、次はポートフォリオ作成に入ります。
ということで、今回は終わりにします。